2012年10月05日
●テニスにおける日本とアメリカの違い
フロリダ6日目。お漬物が食べたい、ユニークスタイルの丸谷です。
昨日佐藤コーチとスカイプで現在の状況を報告しました。
またレポートは出しますが、少しブログで海外のアカデミーについて書きたいと思います。
まずアメリカのフロリダ州にはクラブメッドやニックボルテリー(IMG)などの
世界的に有名なアカデミーが多くあり、非常にレベルが高い地域です。
日本からは盛田ファンドから毎年日本のトップ選手が奨学金を得て
ボルテリーとクラブメッドに送られ、12~14歳で海外での環境に身を置きます。
例えば全小や全国選抜などのタイトルを奪取すれば、その候補になり
安定した戦績、将来性などを見据えて、ナショナルチームに声がかかります。
クラブメッドはここ2年で出来た新しいアカデミーでニックボルテリーのアカデミーで
核となっていたゲイブハラミロが独立し出来たアカデミーです。
創立2年なので、まだ目立った選手がいませんが、12~18歳の世界トップレベル
の選手が世界各国から集まってきつつあります。
家族で移住する人もいれば、12歳や11歳で単身で渡米するジュニアもいます。
学校はどうするんだ? と思われたかもしれませんが、「アカデミー」
なので、テニス以外にも教育機関も併設されています。
テニススクールは「テニスのみ習う学校」
アカデミーは「テニスを軸に、教育機関を含んだ総合的な学校」という分け方ができます。
授業はもちろん「英語」です。
現在ここに滞在している全小を取って、小6の途中で単身渡米した女の子も
最初は全く英語が話せない状態からのスタートだったようです。
ですが、母国語が英語圏内のジュニアを除いては、誰でも同じ条件です。
そこからのスタートです。
その語学への障壁や、異文化の生活など、不安要素はいっぱいですが
その段階で「決断」を迷っていると、どんどん年齢は重なり、結果的に
ノーチャンスになります。
テニスもビジネスも同じですが、チャンスの神様には後ろ髪はありません。
テニスをやっていると、海外留学だけではなく、いくつかの節目が必ずあります。
そこで波に乗れる選手、波を見送る選手、乗りたいけど勇気がない選手、
波に乗る自信がない選手、波に気づかない選手、波に乗りたくても親にNOと言われ、本音を言えない選手
色んな選手がいますが、いつ自分が大きく「成長」できるチャンスが来るかもしれないので
やはりそこに対してアンテナをはっておくことが大事なんだと思います。
また同時に、僕たちとしても「アレはダメ」「コレもダメ」とするのではなく
選手がチャンスと感じたことには対応できるような姿勢でいたいと思います。
ここまでの話を聞いて「へーそうなんだ」。
上手になると、そんな環境に身を置くことができるんだね。
と思われたかもしれませんが、こういった海外のアカデミーは何もプロ選手や
タイトルホルダーばかりではありません。
ユニークのチャレンジャークラスのレベルの子達もいます。
彼らも「プロになりたい」「今のレベルを変えたい」という気持ちをもって
海を渡って来ているジュニアもいます。
その覚悟には、本当に強いものがあり、驚かされます。
練習は基本的に1日6時間。
朝は2時間のグループ練習と1時間のコーチとのプライベートレッスン。
トレーニングも入ります。
その後学校があり、午後は2時半から。
また2時間のグループレッスンと1時間のプライベートレッスン、
そしてオンコートでのトレーニングがあります。
もちろん「スペシャルな待遇」をされている選手は別です。
特別にコーチがべったりついて行う環境がありますが、それでも結果が出なければ
当然「スペシャル」ではなくなります。
ですが、テニス後進国の日本人は、全国のタイトルを取ったといえど、
通常のグループからのスタートとなるのが一般的なようです。
日本との大きな違いは、「グループレッスン」と「プライベート」レッスンの位置づけが
はっきり分かれていること。
細かいテクニックの修正はすべてプライベートレッスン。
グループになれば「ライブボール」(生きたボール)を打ちながらのドリルがベース
になるので、日本のようにライブボールを打ちながら、さらに細かいテクニックを修正する
ということはありません。
選手たち同士で永延に打ち合い、一人づつが呼ばれ、個別でテクニックを修正したり
特別なドリルを行ったり、という感じです。
ここまで極端には行えませんが、日本でもグループレッスンとプライベートレッスン
の使い分けは、選手を出しているアカデミーも同じ仕組みです。
日本はどうしても、レッスン時間やコートが制限されているので球出しで数を打たせて、型をつくり
ラリーをしながらもコーチが細かくアドバイスをいい「動きの中でテクニックも求める」
それが日本のスクールの現状ですが、やはりアメリカのようにコートが何面もあって、
コーチもうじゃうじゃいる環境とは違うので、「じゃあアメリカの仕組みを導入しよう」
という風にはならず、日本なりの「工夫」が必要なんだと知らされます。
重要なのは「工夫」であり、「アレンジ」です。
そしてその「意図」や「本質」を読み取ることです。
なんでもかんでも輸入して、コピーして実践したからといって
結果が出るわけではありません。
そのドリルの意図やシステムの目的などの「本質」を捉えないと
ただの「モノマネ」と「隣の芝は青いから追い回す」という結果になりがちです。
見直して、実践して、見習って、取り込んで実践して。
また見直して。。。
トライ&エラーで少しづつ自分たちにあった
ベースを作っていく以外にはないと思います。
・・
ではカロリー満載の朝ごはんを食べてきますね。
追伸1
昨日の練習はダニエルも来てくれたようで、ユニークも欧米化してきました。
追伸2
そういえば、ここクラブメッドアカデミーには大和がいっぱいです(笑)
隣のコートから叫び声が聞こえてくると、大和を思い出して少し笑えます。
昨日佐藤コーチとスカイプで現在の状況を報告しました。
またレポートは出しますが、少しブログで海外のアカデミーについて書きたいと思います。
まずアメリカのフロリダ州にはクラブメッドやニックボルテリー(IMG)などの
世界的に有名なアカデミーが多くあり、非常にレベルが高い地域です。
日本からは盛田ファンドから毎年日本のトップ選手が奨学金を得て
ボルテリーとクラブメッドに送られ、12~14歳で海外での環境に身を置きます。
例えば全小や全国選抜などのタイトルを奪取すれば、その候補になり
安定した戦績、将来性などを見据えて、ナショナルチームに声がかかります。
クラブメッドはここ2年で出来た新しいアカデミーでニックボルテリーのアカデミーで
核となっていたゲイブハラミロが独立し出来たアカデミーです。
創立2年なので、まだ目立った選手がいませんが、12~18歳の世界トップレベル
の選手が世界各国から集まってきつつあります。
家族で移住する人もいれば、12歳や11歳で単身で渡米するジュニアもいます。
学校はどうするんだ? と思われたかもしれませんが、「アカデミー」
なので、テニス以外にも教育機関も併設されています。
テニススクールは「テニスのみ習う学校」
アカデミーは「テニスを軸に、教育機関を含んだ総合的な学校」という分け方ができます。
授業はもちろん「英語」です。
現在ここに滞在している全小を取って、小6の途中で単身渡米した女の子も
最初は全く英語が話せない状態からのスタートだったようです。
ですが、母国語が英語圏内のジュニアを除いては、誰でも同じ条件です。
そこからのスタートです。
その語学への障壁や、異文化の生活など、不安要素はいっぱいですが
その段階で「決断」を迷っていると、どんどん年齢は重なり、結果的に
ノーチャンスになります。
テニスもビジネスも同じですが、チャンスの神様には後ろ髪はありません。
テニスをやっていると、海外留学だけではなく、いくつかの節目が必ずあります。
そこで波に乗れる選手、波を見送る選手、乗りたいけど勇気がない選手、
波に乗る自信がない選手、波に気づかない選手、波に乗りたくても親にNOと言われ、本音を言えない選手
色んな選手がいますが、いつ自分が大きく「成長」できるチャンスが来るかもしれないので
やはりそこに対してアンテナをはっておくことが大事なんだと思います。
また同時に、僕たちとしても「アレはダメ」「コレもダメ」とするのではなく
選手がチャンスと感じたことには対応できるような姿勢でいたいと思います。
ここまでの話を聞いて「へーそうなんだ」。
上手になると、そんな環境に身を置くことができるんだね。
と思われたかもしれませんが、こういった海外のアカデミーは何もプロ選手や
タイトルホルダーばかりではありません。
ユニークのチャレンジャークラスのレベルの子達もいます。
彼らも「プロになりたい」「今のレベルを変えたい」という気持ちをもって
海を渡って来ているジュニアもいます。
その覚悟には、本当に強いものがあり、驚かされます。
練習は基本的に1日6時間。
朝は2時間のグループ練習と1時間のコーチとのプライベートレッスン。
トレーニングも入ります。
その後学校があり、午後は2時半から。
また2時間のグループレッスンと1時間のプライベートレッスン、
そしてオンコートでのトレーニングがあります。
もちろん「スペシャルな待遇」をされている選手は別です。
特別にコーチがべったりついて行う環境がありますが、それでも結果が出なければ
当然「スペシャル」ではなくなります。
ですが、テニス後進国の日本人は、全国のタイトルを取ったといえど、
通常のグループからのスタートとなるのが一般的なようです。
日本との大きな違いは、「グループレッスン」と「プライベート」レッスンの位置づけが
はっきり分かれていること。
細かいテクニックの修正はすべてプライベートレッスン。
グループになれば「ライブボール」(生きたボール)を打ちながらのドリルがベース
になるので、日本のようにライブボールを打ちながら、さらに細かいテクニックを修正する
ということはありません。
選手たち同士で永延に打ち合い、一人づつが呼ばれ、個別でテクニックを修正したり
特別なドリルを行ったり、という感じです。
ここまで極端には行えませんが、日本でもグループレッスンとプライベートレッスン
の使い分けは、選手を出しているアカデミーも同じ仕組みです。
日本はどうしても、レッスン時間やコートが制限されているので球出しで数を打たせて、型をつくり
ラリーをしながらもコーチが細かくアドバイスをいい「動きの中でテクニックも求める」
それが日本のスクールの現状ですが、やはりアメリカのようにコートが何面もあって、
コーチもうじゃうじゃいる環境とは違うので、「じゃあアメリカの仕組みを導入しよう」
という風にはならず、日本なりの「工夫」が必要なんだと知らされます。
重要なのは「工夫」であり、「アレンジ」です。
そしてその「意図」や「本質」を読み取ることです。
なんでもかんでも輸入して、コピーして実践したからといって
結果が出るわけではありません。
そのドリルの意図やシステムの目的などの「本質」を捉えないと
ただの「モノマネ」と「隣の芝は青いから追い回す」という結果になりがちです。
見直して、実践して、見習って、取り込んで実践して。
また見直して。。。
トライ&エラーで少しづつ自分たちにあった
ベースを作っていく以外にはないと思います。
・・
ではカロリー満載の朝ごはんを食べてきますね。
追伸1
昨日の練習はダニエルも来てくれたようで、ユニークも欧米化してきました。
追伸2
そういえば、ここクラブメッドアカデミーには大和がいっぱいです(笑)
隣のコートから叫び声が聞こえてくると、大和を思い出して少し笑えます。
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